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2020.09.01

『タオと宇宙原理』〈8〉第一章 意識と科学 古代の叡智と量子仮説

◆「信仰」の否定と「分別」という誤り

 この神観が、物理学の発展によりそのリアリティを失い、知的を自認する者たちを中心に自然科学者、生理学者、生物学者たちが〈依存〉として受け止めた神観からの脱出を試み、彼らは神信仰を捨て唯物信仰へと転換したのである。このような物事に執著(しゅうぢゃく)して判断していく思考を仏教では「分別(ふんべつ)」と呼んで、煩悩の最たるものと教えている。凡夫の愚行として分類するのであるが、そのようなことを知る由もない知性を標榜する者たちは、新たな唯物信仰へと移り、神への信仰を捨てたのであった。その結果、それまで宗教によって保たれていた道徳や倫理観が崩壊し、支配や権力やカネが優位の社会を形成し始め、敗者は劣者と見られるようになった。その最たる者が歴史上の暴君であり、ヒトラーであり、ダーウィニズムであり、現在のアメリカ文明であるだろう。それ以上なのがいまや中国文明である。愚かという意味では現在の日本も同類である。

(『タオと宇宙原理』第一章 意識と科学 古代の叡智と量子仮説 「信仰」の否定と「分別」という誤り)