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2020.11.18
老子とタオ〈11〉
老子『清浄経』第4章を紹介します。
【第四章 三 才 品】
清者濁之(し)源 動者静之基
この玄妙不可思議なる大道には清濁動静が含まれているが、軽清の天は重濁の地の源である。軽静の天は気天であり宗動の天である。これは一気に係(よ)って流行しているので動に属し地静の基となる。清濁動静は後天に属し、「道」こそが先天の無極に位置する。清が気天を生じ動じて濁静は象天(有形の世界)と変ず。気天は無極理天より生じたのである。
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※気天(きてん) 宇宙という意味の有気天と霊界を指す無気天から成る。
※宗動の天(そうどうのてん) 根本の動き。変易すること。これが原因となって次の動きが生じるということ。
(『タオと宇宙原理』第七章 老子とタオ)
2020.11.13
老子とタオ〈10〉
老子『清浄経』第2章を引き続き紹介します。
【第三章 太 極 品】
降本流末 而(じ)生万物
太極の本降りて陰陽は分枝し、一切の動静清濁の真理は全て本(もと)から末へ、上から下へと流れ、ついに万物を生ずるのである。陰の中に陽を有し、陽の中に陰を有し、陰陽相交感して次々と万象が営まれていくのである。無極一動して太極が生まれ、太極一動して万物の生育、運行、長養の本体として週流する。物人各に理を宿し、それは陰陽の間に在る。
(『タオと宇宙原理』第七章 老子とタオ)
2020.11.11
老子とタオ〈9〉
老子『清浄経』第3章を紹介します。
【第三章 太 極 品】
男清女濁 男動女静
陽は清にして男であり、陰は濁にして女である。陽は動であり陰は静である。男は乾道に秉(よ)って体を成したから清であり動である。女は坤道に秉(よ)って体を成したから濁であり静である。男は十六で清陽が足り、女は十四で濁陰が降る。清陽が足るとは淫念の根の生ずるを意味し、濁陰が降るとは雑念の本に支配されることを指す。仙道にあっては降龍伏虎なる術をもってこれに当たり根治する。
(『タオと宇宙原理』第七章 老子とタオ)
2020.11.09
老子とタオ〈8〉
老子『清浄経』第2章を引き続き紹介します。
陰陽の太気が作動せし清濁動静は、将に天地の母であり、人に在っては聖人と凡人の隔りとなって現われる。聖なるは濁陰の気を下降させ、清陽の気を上昇させることで、常に清静が得られるところに依る。
(『タオと宇宙原理』第七章 老子とタオ)