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2021.06.07

老子とタオ〈27〉

老子『清浄経』第19章を紹介します。

【第十九章 人 神 品】

既有妄心 即驚其神

修道者は、妄心を生ぜぬよう心しなければならない。妄心は元神を驚かしその作(はたら)きを滞らせ、心意は一気に物欲の囚となって恋着するのである。かくて恋々と妄執は続き、終(つい)にはその本(もと)を感ずることすら出来なくなる。修道とは元神を妄心の万殊へ流さないことであり、還源の理法によって一に帰する以外にない。これを聖というのである。

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※元神を妄心の万珠へ~ 心を事象悉くに対し妄りに散じないようにし、元神なる霊(たましい)の根本に意識を集中し続けること。

(『タオと宇宙原理』第七章 老子とタオ)